子供の頃からとても不思議に思っていたのですが、他県に住む祖母の家では、外出時に鍵を植木鉢の下に隠すという習慣がありました。
昔のことなので、はっきりした記憶はないのですが、持ち歩くとどこかで落とす可能性があるから、玄関の近くで、安全な場所に置いておくのだと聞いたことがありました。
しかし、防犯に関する記事を集めたサイトによれば、鍵を植木鉢の下に隠す家は、全国的に意外に多く、とても危険なことだそうです。
幸い、祖母が亡くなるまで、泥棒が侵入したことは一度もなかったのですが、やはり、わかりやすい場所に鍵を隠すことはしないほうがいいと思います。
泥棒の住居侵入手口として、昔から一番多く用いられてきた手法は、バールを使ってドアをこじ開ける方法だそうです。
バールは、見た目からいかにも単純な道具と思われますが、決して侮ることはできません。
バールで、いわゆるてこの原理を使ってドアをこじ開けるのですが、成人男性であれば1000キロの荷重をかけられるそうで、わずかの力で大きな破壊力を発揮するものなのです。
内開きが常識の欧米のドアとは逆に、日本の住宅のドアは外開きが主です。
そうなると、ドアと枠の間の隙間が見えやすくなり、これが、バールによるこじ開け手法を簡単に成功させてしまうのです。
こうしたこじ開け侵入を防ぐ方法の一つが、補助鍵をつけることです。
簡易補助鍵であれば、専門家でなくても、ホームセンターで購入して自分で取り付けることができます。
補助鍵をつけることで、強度が3倍近くまで増し、壊しにくくなるので、外部から狙われにくくなります。
わずかな隙を狙って侵入をたくらむ空き巣狙いが、最も嫌がるのは、無駄な時間を食うことです。
視覚に訴える補助鍵は、犯行を未然に防ぐためにおおいに役立ちます。
取り付け時のポイントは、できるだけ主鍵よりも離れたところに取り付けることです。
盲点となるのが、勝手口の鍵です。
安価な建売住宅では、玄関に対して勝手口のドアの材質がもろい場合があります。
薄いガラスがはめこんであるものは、簡単に割って、手を入れて鍵を回すこともできます。
ガラス入りの勝手口ドアや、引き戸タイプの勝手口ドアなど、それぞれに対応した補助鍵を取り付けて、表だけでなく裏からの侵入もしっかり防ぐように気をつけたいものです。